天井のリフォーム費用の相場 【張り替えや補強を検討中の方必読】

- 2016.07.15
- リフォーム
風水害の多い季節に心配になるのが、雨漏りなどの天井のトラブルですよね。
自分で補修をしようと思っても、普段は滅多に触らない箇所ですし、勝手がわからないと思います。
まして、リフォームにどの程度の費用が必要なのか検討もつかないですよね。
この記事では、そんな天井リフォームにかかる費用の概算について解説していきます。
ひとくちにリフォームといっても、補強や補修、修理などの目的によって金額は異なります。
また、使用する材料によっても費用は異なってきますので、節約ポイントを交えてご紹介していきます。
天井は住宅リフォームのなかでも見落とされがちな箇所ですが、古い住宅の天井は傷んでいることが多く、実は重要なリフォーム箇所です。
予算内で満足のいくリフォームを行うために、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.リフォーム費用はなにで決まる?
1-1.工事費用
1-2.材料費
1-3.処理費
2.費用を抑えるポイント
2-1.リフォーム箇所を限定する
2-2.型落ち素材を選ぶ
2-3.自治体の補助金や優遇制度を活用する
2-4.自分でリフォームする
3.天井リフォームの種類
3-1.クロスの張替え
3-2.穴の補修
3-3.板の張替え
3-4.補強工事
4.自分で行う天井リフォーム
4-1.方法について
4-2.おおまかな費用
5.リフォームでも使える住宅ローン
6.まとめ
1.リフォーム費用はなにで決まる?
天井リフォームにかかる費用は、工事費、材料費、廃棄物の処理費に分けられます。
まず、これら費用を一つずつ確認していきましょう。
1-1.工事費用
まず工事費用はおおまかに、天井の張り替え、穴などの補修、天井内部の補強工事の3つに分けられます。
天井の張り替え(板の張り替え含む)には、2平方メートルで2万円~7万円程度。
穴などの補修には、1.5~3万円程度。
天井に重量のある照明をつける場合等の補強工事には、6~8万円程度が相場となります。
なお、いずれも天井自体の大きさや、補修箇所の大きさによって費用は変動します。
このほかに、天井の張り替えで珪藻土やしっくい塗りにしたいという場合は、表面仕上げの塗り工事(左官工事)も必要となります。
左官工事を行う場合は、トータルで11~15万円程度の費用が必要になると考えておきましょう。
各工事の詳細については、3章にて解説していきます。
1-2.材料費
材料費については、新築の場合でもリフォームの場合でも、どんな素材を使うかでかなり金額が異なってきます。
天井のリフォームでは、天井下地とその上に貼る天井材が必要になります。
材料費として選択の余地があるのは天井に貼るクロスで、かなりの種類があり、なかには特殊な機能を持つものもあります。
どの素材を使うかで費用が大きく変わってきますが、おおよその相場は2~4万円程度と考えておきましょう。
1-3.処理費
天井張り替えなどに際して、天井下地の処理費も必要になります。これは廃棄物の処理費と考えてください。
費用は2万円前後が相場です
2.費用を抑えるポイント
2-1.リフォーム箇所を限定する
費用を抑える方法として挙げられるのは、傷んでいる箇所の補修のみを行うようにし、リフォーム箇所を限定することです。
例えば穴が空いた場合は、その補修を行い、クロスなど天井材の張り替えだけを行うケースです。
この際、最も安価に手に入るクロスを使うことで、コストは最小限に抑えられます。
2-2.型落ち素材を選ぶ
材料選びで検討したいのは、最新のものではなく型落ちのものを選ぶことです。
型落ちになると価格を下げて販売されることが多いため、コストダウンを考えるときは、まず型落ちの材料から選ぶことをおすすめします。
少し型は古くなりますが、在庫さえ確保できれば最新のものに劣りません。
2-3.自治体の補助金や優遇制度を活用する
天井のリフォームでは、工事内容やその条件によって自治体の補助金の利用が可能になる場合があります。
また、税制の優遇制度に該当することもあります。自治体ごとに詳細は異なりますので、自治体やリフォーム施工会社などで確認しましょう。
また、加入している火災保険の適用対象となるケースもあります。
台風や大雨によって雨漏り、雨どいの破損などが起きた場合には、被害の時期の記録があれば、風水害による不具合として保険の適用対象になる場合があります。
詳細は保険会社によって異なりますので、各保険会社の窓口へ問い合わせてみましょう。
2-4.自分でリフォームする
小規模のリフォームであれば、自分でDIYすることもできます。方法や費用については、「4.自分で行う天井リフォーム」で解説いたします。
3.天井リフォームの種類
3-1.クロスの張替え
天井のクロスの張替え方法は、壁紙などの張替えと基本的には同様です。ちなみに天井用のクロスは、比較的厚手という特徴があります。
張り替えの費用については、前述のとおり20平方メートルで2~7万円程度です。
これには、クロス代と職人の手間賃が含まれます。
3-2.穴の補修
穴の大きさにもよりますが、業者の多くは2万円前後で補修を行っています。下地が無傷であれば、クロスなどの天井材の張り替えだけで済みます。
下地のベニヤなどまで損傷している場合には、張替えが必要となります。この場合の費用の目安は、約6~7万程度となります。
3-3.雨漏りなどによる張替え
経年劣化や風水害による雨漏りで、天井板まで傷んでしまった場合に必要な工事です。
この張り替え工事は、5万円前後からと考えておくとよいでしょう。
3-4.補強工事
天井に20kg以上の照明をつける場合の補強工事は、6~8万円程度が必要になります。
天井の状態や照明器具によって金額はかなり異なるので、現地調査を依頼しましょう。
ちなみに天井下地は大きく分けて木製下地、鋼製下地の2種類があり、いずれの下地でも、コンパネ(コンクリートパネル:厚さ12ミリのベニヤ合板)などを追加で貼ることで補強します。
なお、天井の補強を行う際、傾斜や勾配、突起があるといった特殊な天井では補強工事ができない場合があります。
また、耐震性に問題があり天井を補強しなければならない場合の工事は別物となり、クリップ工法という補強工事が行われます。
4.自分で行う天井リフォーム
小さな箇所の補修であれば、リフォーム業者に依頼せず自分で行うこともできます。
業者を頼めば当然人件費もかかりますので、自分で行えばそのぶん費用は安く済みます。
4-1.方法について
天井材の張り替えは、次のような方法で行うことができます。
①糊付き天井クロスと空気を抜く刷毛を用意する
②古い壁紙をはがし、新しい壁紙を準備する
③刷毛で空気をしっかり抜きながら貼っていく
数枚の板を張り合わせた木製天井で板と板のあいだに溝がある場合は、溝を埋めるパテ(充填剤)を別途用意します。
パテは溝に塗り込み、天井全体をフラットにしてからクロスを貼ります。
雨漏りの補修を行う場合は、防水コーキングなどをホームセンターで購入して穴を埋めます。
ただし、高所作業ですから細心の注意が必要となります。
なお、雨漏りしている部分によっては、補修方法も異なります。
場合によっては、プロへの依頼が必要なことも検討しておいてください。
4-2.おおまかな費用
前述のとおり、自分で行う場合は材料費のみです。
材料費の内訳としては、糊付き天井クロスは90cm幅で1mあたり定価1,000円程度。刷毛は700円程度。パテは300円程度。防水コーキングは600円程度となります。
5.リフォームでも使える住宅ローン
ここまでリフォームにかかる費用について解説してきましたが、思いのほかに補修箇所が広かったなどの理由から、予算に不安を覚えたという方もいるかもしれませんね。
実は意外とご存知でない方も多いのですが、リフォームにかかる費用は住宅ローンに組み込むことができます。
従来であれば、ローンを利用してリフォームを行う場合は、リフォームローンを利用するのが一般的でした。
しかしこれでは、住宅ローンとリフォームローンを同時に抱えてしまう恐れがあります。
そこで登場したのが、リフォームローンと住宅ローンが一体になった、一体型の住宅ローン。取り扱う銀行も増えてきています。
「リフォームのとき住宅ローンは使えるの? 数百万円が浮く借り換え術」にて、ローンを申し込む際の準備や、リフォームローンと住宅ローンの違いなどを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
6.まとめ
リフォームを検討する場所としては見落とされがちな天井ですが、実は古い住宅の天井部分は傷んでいることが多く、重要なリフォームポイントとなります。
雨漏りによって家財を痛めてしまう恐れもありますので、後回しにせず検討しましょう。
また、ここまでの解説のとおり、リフォームにあたっては費用を変動させる要素がいくつもありますので、大まかな相場を理解しておくことが大切です。
そのうえで、業者の出した見積りを確認しましょう。
さらに、風水害での雨漏りや補修、補強の場合は、保険が適用になる可能性もありますので、保険の適用を含めて適切に対応してくれる業者を見極めましょう。